蛍光プローブで観察可

次の細胞の器官のうち
光学顕微鏡で見ることが
できないものを全て選びなさい
小胞体(答)?
リボゾーム(答)
細胞壁
43%

 類似の問題は、受験対策用の問題集にも散見されます。その解答と解説を見ると、光学顕微鏡(光顕)で観察できないのは「リボソーム」「小胞体」と記されています。これらに加えて、「リソソーム」を挙げることもできます。
 リボソーム、小胞体、リソソームのうちリボソーム(直径約20 nm)だけは「光顕の分解能(200 nm)よりはるかに小さい」という、光顕で観察できない明白な理由があります。しかし、「小胞体」「リソソーム」はその理由がはっきりしません。

この問題は別の観点から解くことができます。しかし、そのためには細胞小器官の発見の歴史を知らなければなりません。
 光顕では観察できないとされているリボソーム、小胞体、リソソーム、これら3つは電顕によって存在が確認されました。これら以外の細胞小器官は電顕の登場前から認められていました。電顕が世の中に存在しない時代、つまり光顕しかなかった時代に発見されていたということは光顕で見えるということです。

一方、小胞体は構造物としてのは大きさは十分なのですが、適した染色法がないために光顕で見えないのだと思われます。しかし、確たる理由は知りません。その理由を求めてネットを徘徊していると、Yahoo知恵袋にこのような質問を見つけました。
「小胞体って電子顕微鏡でしか見られないんですか?」
その中のh_e********さんさんの解答はまさに我が意を得たりといった感じです。「これを書いたのは自分か?」と思えるほどです。

 h_e********さんさんも書いていますが、小胞体やリソソームに特異性の高い蛍光プローブが市販されているので、蛍光顕微鏡を使って比較的簡単に小胞体やリソソームを観察できます。あるいは、局在するタンパク質に対する抗体があれば免疫染色によって観察できるでしょう。
引用元:第84回 光学顕微鏡で見えるもの: 言いがかり高校生物 http://mayorofsimpleton.seesaa.net/article/440718472.html

製品詳細
ER-Tracker Blue-White DPX 色素は光安定性のあるプローブで生細胞内の小胞体(ER)に選択的です。 染色後、細胞はアルデヒド固定することが可能ですが、固定によって一定量の蛍光は失われてしまいます。 ~374 nmで励起でき、この環境感受性プローブは430から640 nmの蛍光波長を示します。 ロングパスDAPIフィルターでのご使用をお勧めします。
引用元:ER-Tracker™ Blue-White DPX, for live-cell imaging https://www.thermofisher.com/order/catalog/product/E12353#/E12353

要 約
 回折限界をこえる分解能で撮像する超解像イメージング法は細胞の微小な構造を観察するのにきわめて有効である.しかし,生細胞において長時間にわたり超解像イメージング法を実施することは非常にむずかしい.なぜなら,撮像しているあいだに色素分子の光退色が起こるため光安定性の高い色素分子による高密度かつ特異的な標識の必要があるが,蛍光タンパク質やタグタンパク質を用いた標識法では十分な密度を達成できないからである.この研究においては,クリックケミストリー法を利用してオルガネラの膜構造に蛍光色素を高密度で局在させる手法を開発し,とくに小胞体,ミトコンドリア,細胞膜において長時間にわたる超解像イメージング法が可能であることを実証した.タグタンパク質を用いて標識した場合には十数秒ですべての蛍光色素が光退色してしまう撮像条件において,この手法では最長で25分間のイメージングが達成され,微小なスケールで起こるオルガネラのダイナミックな変化をとらえることに成功した.

はじめに
 光学顕微鏡により蛍光輝点を観察すると,光の回折現象によりぼやけて広がりをもつ点として観察される.そのため,ある距離よりも近づいた2つの点を区別することはできず,その距離を分解能とよぶ.Abbeの法則から分解能は観察光の波長の約半分であり,波長400~700 nmの可視光を想定すると分解能はよくても約200 nmと計算され,これは回折限界とよばれる.超解像イメージング法とは,この回折限界をこえる分解能で生体分子を撮像する顕微鏡技術のことである.細胞の大きさが10~20μmほど,オルガネラの大きさが数百nmのオーダーであることを考えると,細胞それ自体やオルガネラのおおまかな構造や位置関係を観察するには通常の光学顕微鏡で十分であるが,オルガネラの微小な構造やわずかな変化を観察するには超解像イメージング法の必要がある.現在までにさまざまな原理による超解像顕微鏡が開発されており,おもなものとして,誘導放出現象を利用したSTED(stimulated emission depletion),縞状のパターン照射による
SIM
(structured illumination microscopy),1分子イメージング法にもとづくSTORM(stochastic optical reconstruction microscopy)が知られている1-
引用元:自発的に明滅する蛍光プローブを用いた長時間にわたる超解像イメージング法の開発 : ライフサイエンス 新着論文レビュー http://first.lifesciencedb.jp/archives/16830

さて、近年、蛍光色素や蛍光タンパク質による特定構造の標識や共焦点レーザー顕微鏡その他の光学顕微鏡技術の進歩や開発によって、かなりのものは光学顕微鏡で見えます。少なくともどこにどういう形状で存在しているかはわかります。電顕で見るような微細な内構造がみえていないじゃないかというなら、光顕でそこまで見える細胞小器官はそもそもありません。

例えば、ここにある写真で、小胞体は緑、または青で見えているのがそうです。(ミトコンドリアは赤)

ttps://www.thermofisher.com/order/catalog/product/E34251
ttps://www.thermofisher.com/order/catalog/product/E12353
(URL頭のhを除いています)
また、中心体は小胞体は光学顕微鏡でも見えます。ここにある写真の多くで、緑色の小さな点で見えているのがそうです。
ttps://www.google.co.jp/search?q=ribosome&safe=off&hl=ja&source=ln…

確かにリボソームは見えないかもしれないけど(リボソームを細胞小器官に含めていいかは別として)、あとは思い浮かびません
引用元:小胞体って電子顕微鏡でしか見られないんですか?問題集に、細胞小器官の中… – Yahoo!知恵袋 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10155649845

顕微鏡の能力 その1 ~分解能と倍率~
基礎編でも簡単に触れている通り、顕微鏡の能力を決定する機能は、「2つあるものをしっかりと2つと見分けられているか」、「その見分けられたものが見やすい大きさに見えているか」、「そして見えているものがはっきり見えているか」、という「分解能」「倍率」「コントラスト」にある。
この顕微鏡の能力を決める3つの機能は、単独で成り立っているものではなく、それぞれ関わりあって成り立っている。

1.分解能と倍率
分解能は対物レンズの開口数と波長で決まる定義があることは基礎編で述べた。しかし、分解能が十分であっても目で観察するには、目の分解能(約0.1mm)以上に拡大されていなければ、分解している像を見ることができない。また、像が見えるためには、ある閾値を超えた明暗(コントラスト)も必要になる。ここでは、「見分けられているか」について一歩踏み込んで述べる。
引用元:顕微鏡の能力 その1 ~分解能と倍率~ | オリンパス ライフサイエンス https://www.olympus-lifescience.com/ja/support/learn/03/045/

顕微鏡の能力 その2 ~コントラスト・画質を決める要素~
2.コントラスト
顕微鏡の能力を決める3つの機能のうち残りのひとつが「コントラスト」である。分解能によって2つあるものを2つと認識でき、それを人が確認できるように拡大されていたとしても、背景に溶けこんでいたら、はっきりと見えない。コントラストは、見たい試料の状態をはっきり見るためにあると考えてよい。
引用元:顕微鏡の能力 その2 ~コントラスト・画質を決める要素~ | オリンパス ライフサイエンス https://www.olympus-lifescience.com/ja/support/learn/03/046/