【33年後】『なんとなくクリスタル』【45年後】『ドラえもん』


「ベッドに寝たまま、
手を伸ばして」
という書き出しで始まる
ベストセラーは?
『サラダ記念日』


『ノルウェイの森』
『なんとなくクリスタル』(答)
『窓ぎわのトットちゃん』
36%

高橋源一郎が語る「恐るべし『なんとなく、クリスタル』」
今回は2013年10月18日放送「すっぴん!」内
「源ちゃんのゲンダイ国語」注釈の回を
起こしたいと思います。

高橋源一郎(以下、高橋)
今日のテーマは「注釈」ということでしてね。
とりあげる本は田中康夫著「なんとなく、クリスタル」です。
懐かしいですね。

藤井彩子アナ(以下、藤井)
この本は1980年、田中さんが一橋大学在学中に発表したデビュー作です。
東京に住む女子大生でファッションモデルの主人公・由利の生活を通して
80年代の若者文化をリアルに描写した小説

100万部を超えるベストセラーを記録して
田中さんを一躍有名人としました。

どんなブランドの服を着て、どんな音楽を聴き
どんな店に通うかがその人を表すという作者の視点のもと
小説に登場する多くの言葉に注釈が設けられました。その数、442。

高橋
まあ例えばね、ちょっと典型的な文章はこんな感じなんですね。

「ケーキは六本木のルコントか銀座のエルドールで買ってみる
 学校の子たちと一緒なら六本木のエストや乃木坂に出来たカプッチョの
 大きなアメリカンタイプのケーキを食べに行くのがいい。

 淳一と一緒のときは少し上品に高木町のルポゼでパイに挑戦してみる。
 夜中にケーキを食べに出かけるなら青山三丁目のキャンティで
 白ワインと一緒に食べるのがいいだろう。

 キラー通り沿いにあるサンフランシスコフレーバーの店
 スエンセンズで大きなアイスクリームを食べてから
 おなかを壊さないかな?と心配しながら帰るのもいい」と。

今言った「ルコント」「エルドール」「カプッチョ」
「ルボゼ」「キャンティ」「キラー通り」「スエンセンズ」
「大きなアイスクリーム」全部に注がついていると。

こういうので全編を通してるんですよね。
ですから、まあほとんど知らない人にとっては固有名詞が
全部分からないのでどのどういうお店で何が起こってるの?と

それについて1個1個注をつけていったんですね。
例えば六本木の「ルコント」だとね、
普通だと「フランス料理」とか「ケーキ屋さん」とか書けばいいでしょ?

この説明がですね、
「フランス人・ルコント氏の経営するケーキ屋。南青山一丁目の新青山ビル
 にも出店があります。このところサービスと味が急激に落ちてますから
 あんまり規模を大きくなさらぬよう」

藤井
もう完全に主観と評価が入っているんですね。

高橋
注なのに「サービスと味が急激に落ちてます」って(笑)
これ商売妨害してるでしょ!って。
これがこのただの注ではないっていうところが1つの特徴なんですね。

でちなみに、さっき言った442個ありますが
一番最初・・これね冒頭の文章がこうなんです。
「なんとなく、クリスタル」の

「ベッドに寝たまま手を伸ばして横のステレオをつけてみる。
 目覚めたばかりだからターンテーブルにレコードをのせるにも
 なんとなく億劫な気がしてしまう」と

で、「ターンテーブル」に注がついている。
どう書いてあるか?

「プレーヤーのうち、レコードをのせる部分」これはいいよね?
「甲斐バンドやチューリップのドーナツ盤ばかりのせていると
 プレーヤーが泣きます」と(笑)

藤井
それで今日最初の曲、チューリップだったんですね!

高橋
いやいや、そういうわけじゃないんですけど(笑)
まあでもそうだよね、考えたら・・

だからね、まさに一番最初の注からターンテーブルの話なのに
なんで甲斐バンドやチューリップの批判が入ってるの!っていう

藤井
確かにねえ、これはもう田中さんの視点ということですよね?

高橋
完全にそういう視点で書かれている。
だからこの注が実は面白いっていうことになるんですね。
えーと、少し先に行ってみましょうか?
引用元:寝たpodを起こす: 高橋源一郎が語る「恐るべし『なんとなく、クリスタル』」 http://www.netapod.com/2014/01/blog-post_30.html

河出文庫 た8-1

シンソウバンナントナククリスタル

新装版 なんとなく、クリスタル
田中 康夫 著

河出文庫 文庫 ● 248ページ
ISBN:978-4-309-41259-7 ● Cコード:0193
発売日:2013.11.06

定価821円(本体760円)

この本の内容
一九八〇年東京。大学に通うかたわらモデルを続ける由利。なに不自由ない豊かな生活、でも未来は少しだけ不透明。彼女の目から日本社会の豊かさとその終焉を予見した、永遠の名作。

これほど深く、徹底的に、資本主義社会と
対峙した小説を、ぼくは知らない——高橋源一郎

著者
田中 康夫 (タナカ ヤスオ)
1956年東京都生まれ。一橋大学在学中の1980年に『なんとなく、クリスタル』で文藝賞受賞。長野県知事、衆参国会議員を歴任。著書『昔みたい』『33年後のなんとなく、クリスタル』他、著書多数。
引用元:新装版 なんとなく、クリスタル :田中 康夫|河出書房新社 http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309412597/

単行本

サンジュウサンネンゴノノナントナククリスタル

33年後のなんとなく、クリスタル
田中 康夫 著

受賞
読売、日経
単行本 46変形 ● 352ページ
ISBN:978-4-309-02334-2 ● Cコード:0093
発売日:2014.11.27

この本の内容
日本社会の“黄昏”を予見した空前のベストセラーから33年。「豊かな時代」を過ごした彼女たちは50代となった今、何を思い、どう生きているのか? 「文藝」連載時から話題騒然のベストセラー長篇!
引用元:33年後のなんとなく、クリスタル :田中 康夫|河出書房新社 http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309023342/

田中康夫
たなかやすお
(1956― )
作家、政治家。東京都武蔵野(むさしの)市生まれ。1976年(昭和51)一橋大学法学部入学。大学在学中の1980年に執筆した『なんとなく、クリスタル』で文藝賞を受賞。流行のファッションや店を登場させた新しい感覚の同作品は「クリスタル・ブーム」を巻き起こした。1981年一橋大学卒業。小説やエッセイを書くかたわら、テレビタレントとしても活躍する。2000年(平成12)10月に行われた長野県知事選挙で当選、史上最年少の県知事となった。すべての公共事業を見直すことを公約、翌2001年2月には「脱ダム宣言」を表明、2002年6月浅川、下諏訪(しもすわ)両ダムの建設中止を決定した。これをきっかけに7月、県議会で不信任決議案が可決され失職したが、同年9月に行われた知事選挙で再選された。2005年郵政民営化法案に反対して自由民主党を離れた国会議員とともに新党日本を結成、党代表に就任。2006年8月、3選をかけた知事選挙で落選するが、2007年の参院選(比例代表)に出馬、当選した。2009年8月の総選挙で兵庫8区から出馬して当選、参議院から衆議院に鞍替えした。[編集部]
『『なんとなく、クリスタル』(新潮文庫) ▽『神戸震災日記』(新潮文庫)』
引用元:田中康夫(たなか やすお)とは – コトバンク https://kotobank.jp/word/%E7%94%B0%E4%B8%AD%E5%BA%B7%E5%A4%AB-1090184

アニメ第2作1期における最終回
アニメ第2作1期では、通常放送の最終話として「45年後…」、翌週に特番として「ドラえもんに休日を?!」が放映された。

「45年後…」
『小学六年生』1985年9月号掲載(この後に『コロコロコミック』1986年6月号再録、『小学六年生』1989年3月号、1991年3月号でも再録)

『ぼく、ドラえもん。』の付録冊子最終巻の最後に収められた話。全作品中で唯一、老年期ののび太(小学6年生ののび太から見て45年後なので56~57歳)が登場する。ラストシーンではのび太自身が過去の自分に対するエールを送る。

なお、この話は2005年~2006年および2014年刊行の『ドラえもんプラス』シリーズの第5巻に収録されている。アニメ第2作2期でも特番でアニメ化されたが、最終回に準ずる扱いではない。
引用元:ドラえもんの最終回 – Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%81%88%E3%82%82%E3%82%93%E3%81%AE%E6%9C%80%E7%B5%82%E5%9B%9E