『かがみの孤城』


不登校になってしまった中学生
の女の子こころを主人公とする
2017年5月刊行の辻村深月の
小説は『◯◯◯の孤城』?
がみあか
しとたひ
かがみ(答)
26%

『かがみの孤城』
著 :辻村深月
発売日 :2017年05月
ISBN :978-4-591-15332-1
定価 :1,800円(税抜)
あなたを、助けたい。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた―― なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。 生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。
引用元:かがみの孤城 辻村深月 | ポプラ社 https://www.poplar.co.jp/pr/kagami/

満を持しての十代の物語
今年でデビュー13年目なのですが、最近、デビュー作やそれに続く十代の物語を書いていた時期を指して、「初期の頃」という言い方をされるようになってきました。長く読者でいてくださる方たちがそう呼んでくれているのですが、一方、今それを初めて読みました、という十代の子たちもいます。そんななかで、青春小説とか学園小説と呼ばれる十代の子たちの物語を色々な形で書いていくというのが、自分のライフワークなのだろうなと思っていました。

最近の作品は「大人向け」とか「最近の辻村深月」と呼ばれていますが、そういうものを書いてきた今だからこそ、改めて十代の子たちを全力で書きたいと思ったんです。自分の中で満を持して選んだ主題が、この『かがみの孤城』になりました。

学校に行かない
私自身もそうでしたが、今も昔も、学校に対して、窮屈だな、行きたくないなという気持ちを抱えながらも、表向きはうまくやっているように見えるという子がほとんどなんだと思うんです。

だけど、実際にそこから休むとか学校に行かないっていう選択をした子たちというのは、私の中では十代のときから、自分に持てなかった勇気をもった子たちだと思えていたところがあります。

そういう子たちを描くことで、今現在表向きはうまくやっている、という子たちの気持ちも一緒に掬いとれるのではないかと思ったんです。

そうしてこの作品の中に出てくる7人の中学生の子たちが出来ていきました。

鏡の向こうの世界
今考えてみると、中学時代ってほとんどが家と学校の往復なんですよね。塾や近所のショッピングモールみたいなところに行くとしても、本当に半径数キロくらいのところでしか生きていない。

でも、私自身の中学時代を振り返ってみた時に、そのことを意外に思うくらい、中学のときが一番、いろんなことやったり、いろんな場所に出かけたりしていた気がするんです。それはなぜかと考えてみると、たぶん本を読んでいたからなんですよね。

本を読むというのは他人になることですし、本の世界を見るというのが、ある意味超常現象みたいなことで、異世界に連れて行ってもらえるのと同じ。鏡がどこかと繋がるというのは、私にとっては本を開いて本のページの向こうに行くような感覚で、その想像の延長線上が今回の設定になったんだろうなと思います。
引用元:かがみの孤城 辻村深月 | ポプラ社 https://www.poplar.co.jp/pr/kagami/inteaview.html