なこしやすふみ名越康文


テレビのワイドショーなどに
出演している精神科医です
名越康文
なこしやすふみ(答)
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名越 康文(なこし やすふみ、1960年6月21日 – )は、日本の精神科医、評論家。専門は思春期精神医学、精神療法。相愛大学客員教授。妻は金子奈緒。

来歴[編集]
奈良県生まれ。大阪星光学院中学校・高等学校を経て、近畿大学医学部卒。

大阪府立中宮病院(現:大阪府立精神医療センター)にて精神科緊急救急病棟の設立、責任者を経て、1999年に同病院を退職。引き続き臨床に携わる一方で、テレビ番組のコメンテーター、雑誌連載、映画評論、漫画分析などさまざまなメディアで活動している。
引用元:名越康文 – Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8D%E8%B6%8A%E5%BA%B7%E6%96%87

――「ひとりぼっち」の時間の効用に気づいたきっかけは?

10年くらい前に、あるテレビ番組のロケで、福岡の篠栗町というところで森林セラピーを体験したんですよ。森林セラピストというインストラクターさんと一緒に森に入るんだけど、基本はひとりの空間と時間を満喫するようにコーディネートされているんです。森の中を散歩したり、ヨガや呼吸をしたりして、2、3時間過ごすんですね。

そうしたら、その直後の自分の感覚がびっくりするくらいクリアになったんですよ。セラピーを終えて訪れた、小さな店で食べたうどんのおいしさも衝撃的だったし、視覚も聴覚もとてもクリアになったことを覚えています。それは社会から一時的に距離を置いて、自然というより大きな世界に一人で世界に入ってゆくことで、人間関係という「見えない檻」から出る事ができて、本来の生きる感覚が蘇ったとも言えると思うんです。

さらには、頭に引っかかっていた「これは問題だな」ということの解決法もピカッと浮かんでて、「いや、そもそも問題ですらなかったなぁ」と思えるようにもなった。

――「ひとり」になったことで、いつもとは違う思考や感情が生まれてきた。

「ひとりぼっち」になって再びこの世に戻ってくると、こんなにも恐ろしいほど頭や感覚がクリアになるのか、ということをそのとき実感したんです。そのなかでも一番衝撃的だったのが、「問題だと思っていたことが、そもそも問題ではないと思えるようになれた」こと。

実はこれ、精神科や心理学の”奥の院”なんですよ。問題の最も根本的な解決法とは、解決策が浮かぶことではなく、「これはそもそも問題ではない」と思えるようになること、なんです。ひとりの時間を持てると、そういう発想の転換も起きる。ひとりの時間は能力開発のエッセンスといってもいい。

「群れ」の中で生きる私たちは普段、いろいろな人の意見に振り回されて生きています。でもひとりになって心が落ち着くと、自分も周りも活かせるような考えが自然と降りてくる。それを実践できるようになることが、僕にとっての「自立」の定義です。

――私たちは「群れ」なしでは生きられない。だからこそ「ひとり」を大切にすることが個人や社会にとって大切だと。

その通りです。そしてちゃんと一人になれる人だけが、他人に優しくなれる人なんです。つまり群れの中でもより自由にパフォーマンスできる。だから、群れの中にいるんだけど頭ひとつだけぴょこんと上に出してクリアにクールに生きよう、というのが自戒も含めて提示していきたい。

「ひとりぼっちはいいよ」「ひとりでも楽に生きられるよ」とかそういうことじゃないんです。「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略であり、すべての人が「ひとりぼっち」にならないといけない。

「ひとりぼっち」が好きな人が増えれば逆に、人と人とが協力しあえる温かい日本により一層なって行く。そう僕は信じています。
引用元:日本人には、欧米の個人主義とは違う自立がある。精神科医・名越康文さんに聞く、”ひとりぼっち”の効能  #だからひとりが好き http://www.huffingtonpost.jp/2017/07/26/hitori-solo-time2_n_17594342.html